内眼炎[ぶどう膜炎](前部内眼炎・後部内眼炎・汎内眼炎・眼内炎 等)

以前は「ぶどう膜炎」と呼ばれていたものです。眼球の壁の中央部分を成す、虹彩・毛様体・脈絡膜を合わせて「ぶどう膜」といいます。
その一部または全部に炎症を起こすことをいいます。炎症を起こす部分により前部内眼炎・後部内眼炎・汎内眼炎に分かれます。
症状

羞明(まぶしく感じること)・眼痛・霧視(かすみがかかったように見えること)・充血・
視力低下・飛蚊症(虫が飛んでいるように見えること)などです。

原因

ぶどう膜に対する過剰な免疫反応や、細菌・ウイルス・カビ(真菌)などによる感染が原因と
なることがありますが、原因を特定できないこともしばしばです。

種類 頻度の高いものから、ベーチェット病・サルコイドーシス・原田病が三大疾患です。
いずれも、免疫異常が原因で発症し、全身にも症状が認められることが多いです。
原因不明のものが、報告する施設により、2~5割存在します。
検査 一般的な眼科の検査以外に、必要に応じて眼底の血管造影検査(蛍光眼底造影検査)を行います。

また、場合によっては、血液検査・胸部X線検査などの全身検査を行って、
原因を調べたり治療効果の判定を行なうことがあります。

治療

ステロイド薬の点眼や内服、あるいは点滴です。原因が細菌などの病原微生物による場合は、
その病原微生物に効果のある薬が使用されます。茶目(虹彩)は水晶体と癒着しやすいので、
この癒着を防止するため、また炎症を抑えるためにアトロピン点眼をしますが、それにより、
瞳孔が10日間程大きく保たれるので、眩しさと近くが見にくい状態がつづきます。

重篤な場合は、免疫抑制剤を使うこともあります。改善・再発を繰り返すことも多く、
気長に治療を続けて頂く必要があります。過労やストレスが再発の誘引になることがあります。

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